いつもなんか天気が悪い

世界一意識低いけど、自意識は人一倍

無職日記 2022年1月18日(火)

 

10時起床

朝ごはんに堅あげポテト(ブラックペッパー味)をいただく。お菓子のストックがなくなった。

今日は久々に図書館へ行った。無職になってから三度目の図書館である。

閲覧室は相変わらずおじいちゃんで埋め尽くされていた。平日昼間の図書館に居場所のなさとなんとなくの申し訳なさをちょっぴり感じつつも、辛うじて空いている「社会人席」と書かれた席に着いた。

社会から一旦外れている身なので、ここは厳密には私の座っていい場所ではないのかもしれないと思ったが、学生と対比した場合の「社会人席」なのだから座っても良いのである。ちゃんと納税してるし。

『近現代文学集Ⅱ』を本棚から持ってきた。(Ⅰはなかった)黄色いパステルカラーのポップな装丁だったが、一作目は大戦下の話で、非常に恐ろしくて、おぞましい話だった。

人間のことが恐くてたまらなくなるような卑劣な内容に、いっそ目を覆って「やーめた」と本を閉じてしまいたかったが、文章の力で全部読まされてしまった。文学とか歴史とか人間とか、私の辿り着き得ない境地の擬似体験をした気分だった。何重かの意味で「恐怖」を感じて震えた。

私の存在が「塵ゴミの漏らした糞からさらに捻り出された糞」のように感じられた。塵ゴミは糞をしないが。なんてちっぽけなんだろうか、と。

 

間もなくして、図書館から出ようと本を棚に戻していると、聞き慣れない電子音が鳴った。

「ピピピー!」

「お客様〜〜」

職員さんが小走りで退館者の後を追う。連れられて戻ってきたのは案の定おじいちゃんだった。

「こちらのゲートがですね、ピピーと反応してしまいまして…」「もしかしてですが、貸出し処理を行っていない本などお持ちではないでしょうか?」と身振り手振りを使いながら、どこまでも丁寧な口調と優しい声色で事情聴取が行われる。

私はそんな様子を、誤作動かな〜職員さんもおじいちゃんも大変そうだな〜と横目でチラチラ観察していた。

すると、おじいちゃん

「持ってるけど、本」と。

 いや、持っとんのかい。本持っとんのかい。そら鳴りますわ。そらピピー言いますわ。

私は関西圏出身でもなんでもないのに脳内でめちゃくちゃに吠えまくっていた。

しかし、この堂々たる供述、ぜひ見習いたいと思った。もし私が退出する際に警報音が鳴り響いたとしたら、このような対応はまずできない。

「えっと、あの、へへ、すみませ、、、へぇへへっぇ」

と「ごらん、あれが世界で一番気持ち悪い虫の様子よ」「わーほんとだ、きもちわるーい」と指さされそうな対応になるに決まっている。

 

帰り道では、可愛い黒のブルドッグを見た。思わず見過ぎた。釘付けである。短い4本の足をもの凄い速さでぴょこぴょこぴょこぴょこさせているのがたまらなかった。「ぼく、あんよをフル稼働させてあるいてますよ!」という顔をしていた。その割にはスピードがあまりに遅いというのも含めて100点満点をあげた。愛されることが明らかに確定している。可愛いの紋所が歩いていた。

今日はいいものをいくつも見た。

家に帰ってからは、「王様ランキング」の一話を観て、声が出るほど泣いた。

気になっていた文藝賞受賞作品が図書館で借りられるかスマホで蔵書検索をしてみる。残念ながら貸出し中と表示されたので「そりゃそうか」と肩を落とすも、貸出予約ができるようだったのでログインし、予約ボタンを押下する。

「予約が完了しました」の文字の下に「順位:57」と表示されていた。

「ごじゅうなな!??」スマホに向かって叫ぶ姿は、まるで宝くじ高額当選者のようだったか、あるいは「ビンゴー!」と続けて叫び出しそうな勢いでもあった。

 私はその本をいつ読むことができるのだろうか。いや、普通に買えばいいんだけど。

 

心揺さぶられる一日だったと思う。私にしては珍しい。